MASTER CRAFT 雪平文字盤
M3に新たな文字盤ラインナップが増えました
2024年12月12日
透明感のある5種の美しい輝き MINASE「M3」
M3の新たな雪平文字盤の店頭先行予約を開始
2024年12月19日
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2024年12月19日

#6.切削工具「ドリル」の最先端へ

切削工具の祭典に遊びに来ませんか?
MINASEの母体、協和精工から招待状が届いたのでJIMTOFという切削工具と工作機械の展示会へ11月に行ってきました。会場は東京の湾岸にあるビッグサイト、想像以上の規模でした。欧米やアジアなど世界各国の言語が飛び交い、製造業を示す赤いカードを首からかけたエンジニアが1万人ぐらいの単位で巨大な展示場を埋めつくしていました。

各分野でモノづくりをする人たちが、最先端の工具やマシンを探しにきているのです。 大地を掘る巨大ドリルや歯医者が使うような極細ドリルなど、鋭利に光る刃先の周りに 人だかりができて熱く商談しています。

世界のモノづくりを動かす最先端はここにあるのだと感じました。
協和精工のブースはすぐに見つかりました。展示ブースの位置がブランドの重要度を表しているとすれば、協和精工は入り口近くのとてもいい場所でした。製品の注目度が高いのかもしれません。ブラックで統一されたブースの一角にMINASEウォッチもきちんと陳列されていて、なんだか嬉しくなります。「協和精工は、PCDやCBNや超硬で小径サイズの切削工具を特注で開発製造できる企業です。この会場には数千のメーカーが出展していますが、工具と時計をつくっているのは我が社だけです。」と秋田の工場を管轄する渡辺常務が誇らしげに説明してくれました。

それにしても、なぜ協和精工は、時計を創ろうなんて考えたのでしょう。
性能や効率性など、数字を追求する技術一辺倒のハードな世界で戦いながら、デザインや感性が求められる機械式時計をゼロから開発したスピリットに驚かされます。絵筆の材質や細かさを研究していた人が、いきなりアート作品を高いレベルで発表したようなものです。機械式時計の中でもMINASEの存在感は際立っていますが、それ以上に工具の世界におけるMINASEはかなりの異端です。MINASEが創る美しさには、他の時計ブランドがもつ歴史や伝統とは異質の深みが感じられる理由はここにあるのかもしれません。そもそもの開発の出発点が違う。だからこそ、自由で大胆な作品を生み出すことができるのでしょう。

ファクトリーライターのK.カワカミ氏による、こだわり発見レポート「ミナセ探訪」。
時計業界を熟知した鋭い視点から、ミナセの価値に迫ります。

ライター:K.カワカミ
ファクトリー探検ライターとして、国内外のモノづくりを取材。時計、電気製品、靴、ファッション、建築、食品、菓子、伝統工藝など、こだわりの作り手のもとを訪れる。